高学歴底辺ルーボの社会人奮闘記

平凡な理系会社員。。人生経験と映画/旅行/食/写真などの気ままに綴ります

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映画『天気の子』感想・解説~『君の名は。』よりおもしろい!?~

どうも。るーぼです。

 

新海誠監督の最新作『天気の子』を見てきました!


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君の名は。』からはなんと3年ぶりということもあり期待しておりました。

君の名は。に引き続きRADWIMPSが音楽を担当しています!

個人的にはあの綺麗な絵RADWIMPSの音楽だけで劇場で見る価値ありだと思います。

 

今回は5曲のボーカル曲が含まれており、RADWIMPS野田洋次郎さんは前作以上に深く作品に携わっているそうです。

 

あらすじ

高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高(ほだか)。
しかし生活はすぐに困窮、連日降り続ける雨。

お金も尽きてきた孤独な日々の果てに

ようやく見つけた仕事は怪しげなオカルト雑誌のライター業。
そんな中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は一人の少女に出会う。

ある事情を抱え、弟・凪(なぎ)とふたりで明るくたくましく暮らす少女・陽菜(ひな)。
彼女には、不思議な能力があった。

「ねぇ、今から晴れるよ」

少しずつ雨が止み、美しく光り出す街並み。
それは祈るだけで、空を晴れに出来る力だった。

 登場人物

◆森嶋帆高     声 - 醍醐虎汰朗
主人公。
◆天野陽菜     声 - 森七菜
不思議な力を持つ少女。
◆須賀圭介     声 - 小栗旬
ライター。
◆夏美             声 - 本田翼
須賀の事務所で働く女子大生。
◆天野凪         声 - 吉柳咲良
陽菜の弟。

 

本編感想 ネタバレなし

いやああおもしろかったです!!

個人的には君の名は。』より、好きでした

 

君の名よりも

ヒロインが可愛いとか

終わり方が好きとか

都会の描き方がよかったとか

理由は色々ありますが、特によかったなあと思うのは

下記四点です。その中でも④は賛否分かれるかもです。

 

①天気という題材

②声優の方の声

③プロダクトプレイスメント

④現実と非現実の調和 

 

①天気という題材

新海誠監督のこれまでの作品を見ている人なら分かると思いますが

雨、雪、光など天候の描き方が素晴らしく綺麗です。

 

そして今回の天気の子はその綺麗な描写を惜しげもなく使った作品です。

自分たちの強みを分かっていて、それをメインにもってくる自信と

皆の期待を超えてくる映像美には感銘を受けます。

アニメだからこそ成せる作品です。

 

映画って脚本でしょ?映像美みるものなの?

という方もおられますが

私の映画の面白さの指標は

「どれだけ自分をその世界に引きずり込んでくれるか」

であるので、私にとっては映像美は非常に重要な要素の一つです。

 

そういう意味で、新海誠監督の作品は毎回、圧倒的没入感を与えてくれます。

 

この映画と没入感の関係~私の好きな映画とは?に関しては

こちらの記事で書いてますので参考までに

 

www.ru-bo.com

 

 

②声優の方の声

予告編などを見てからか、声優の声にアンチな意見を持たれている方が多く見受けられます。

私も実際、予告編を見た時に本田翼さんの演技に不安な気持ちを抱きました。

しかし、実際本編を見てみると違和感どころか

キャラにどんぴしゃで素晴らしい演技でした。

 

その他の声優の方たちもとても良かったです。

特に主演の二人は高い場率のオーデションを勝ち抜いただけあって今後も楽しみです。

 

③プロダクトプレイスメント

プロダクトプレイスメントとは

作品の背景や小道具などに実際に存在する企業名や商品を登場させる広告手法です。

これに関しては、今回過剰過ぎたという批判の声も多くあるらしいですが、いつも見ている使っているものが作中に出てくることはリアルを演出するという意味で非常に効果的であると思いました。

CMでも流れている日清のカップラーメンのシーンもありましたし、Yahoo知恵袋とかは印象的でしたね。

あとはソフトバンク白戸家のお父さんである白い犬が、劇中に二回登場しているらしいですが、私は一つしか見つけられませんでした。。。分かった方いましたら教えてください。。。

 

④現実と非現実の調和

特にこれが良かったです。

 

現実と非現実の調和

 

人によっては「調和できてなかったよ」と

真逆の意見の方もいるかもしれません。

 

私は君の名よりも意図的に工夫されていると感じたとともに

今後、異なる作品を描くためのステップであるようにも思えました。

 

新海誠監督の作品は「言の葉の庭」や「秒速5センチメートル」で描かれているように、人、学校、電車、街、雨、風景などがどことなく日常を感じさせる現実感がある作品が多いです。

 

一方で「星を追う子ども」のようにジブリのような世界観で非現実を感じさせてくれる作品もあります。

 

そして大ヒットとなった『君の名は。』は

リアルな日常という現実感の中に人が入れ替わるという非現実

絶妙に融合させた新感覚SF映画であると僕は思っています。

 

そして『君の名は。』は入れ替わるという設定としては強烈なものがありつつも

入れ替わった日常を細かく描くことで現実に落とし込み

クライマックスにかけて映画の醍醐味でもある超非現実を演出するという

かなり計算しつくされたジェットコースターみたいなものでした。

 

そして、今回の『天気の子』で良かったのは

現実と非現実の間の絶妙ところをあえて描いていたところが

映画っぽくて好きでした。

 

この現実と非現実については詳細を書いてしまうとネタバレにつながってしまうので

詳細は↓の<本編感想 ネタバレあり>で述べますね。

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本編感想 ネタバレあり

 ※ここからネタバレありです。まだ本編を見ていない方は自己責任でお願い致します。

 

前述したとおり、『天気の子』私が良かったと思ったところは

 現実と非現実の調和

です。

君の名は。』も現実と非現実の調和がとれていて最高です。

入れ替わるという非現実な設定対して

今時の携帯電話でやりとりする現実的な描写

正直、完璧で心地よかったです。

 

今回は、雨が魚になってSNSにあげられるところも対比でしたね。

他にも、古典を引用することで現実と非現実をつなぐ工夫や

クライマックスで非現実の最高潮を迎えた後に

最後現実に落とすところなどは

君の名は。』と『天気の子』共通していました。

 

しかし、今回の『天気の子』は調和のとり方が挑戦的な描写

君の名は。』に比べ多くあった気がします。

 

 

例えば、高校一年生がたまたま銃を拾うとか、発砲してしまうとか

リーゼントの警察官とか、線路をひたすら走るところとかです。

 

つまり、現実の都会では起こらなさそうだけど

起きてもおかしくないという絶妙な描写です。

 

このような描写に関してネット上では

「こんなのありえなくない?」とか「違和感あるなあ」とう意見も見受けられます。

君の名の入れ替わってるとか、天気の子の晴れ女の設定とか

SFっぽい奇抜な設定は映画としてすんなり呑み込む中で

こういうちょっとした描写は無理やり感を感じる人々が多いということだと思います。

 

現実の中にある、これっておかしくない?と思わせる描写が

天気の子は君の名よりも多かった気がします。

 

だから、「言の葉の庭」や「秒速5センチメートル」が好きな方は

今回の「天気の子」は好みに合わなかった人もいたかもしれません。

 

一方で、僕はこの描写が割と好きでした。

より映画っぽく、今までの手法とは別の工夫で

意図的に非現実を描いている感じがとても良かったです。

 

現実よりの非現実、非現実よりの現実

これらが複雑に共存していて作品にとても深みが出ていました。

 

そして、これは私の勝手な妄想ですが

今後、よりスケールの大きいSF映画を作ろうとしているのでは?

とわくわくもしました。

 

スケールを広げれば広げるほど、現実と非現実の間は広がります。

その間をうまく調和させていくことは一層難しくなると思います。

 

今回の「天気の子」は今後を見据えて

いろんな手法を試しているようにも感じました。

 

言の葉の庭」や「秒速5センチメートル」のような日常を感じさせる現実感がある作品と、「星を追う子ども」のようにジブリのような世界観で非現実を感じさせてくれる作品の両方を創れる監督があえて挑戦しようとしているもの

 

新しいジャンル

アニメでしか成しえない世界

新海誠が何を考えているのか

今後も目が離せないですね!!!!

 

総評

☆4.3/5.0

今後の作品の期待も込めて

 

それにしても

家出してくる船が、先月伊豆諸島に行ったときの船そのものだったなあ

凪を先輩と呼ぶシーンおもしろかったなあ

 

コメディ要素もう少しあったら☆4.5

設定がもう少し難解で、解く要素があったら☆4.8

という感じです。

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☆5.0:文句なし

☆4.0:人に進めたい

☆3.0:まあまあおもしろい

☆2.0:2回目は見ない

☆1.0:時間を返してほしい

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でわ、また。

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