高学歴底辺ルーボの社会人奮闘記

平凡な理系会社員。。人生経験と映画/旅行/食/写真などの気ままに綴ります

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映画『アルキメデスの大戦』感想・解説~菅田将暉をエンジニアとしてみる~

どうも、るーぼです。

 

菅田将暉主演の『アルキメデスの大戦』見てきました!るーぼ視点の感想綴ります。

 

総評:☆4.4/5.0

後述しますが変な刺さり方をしたので

点数高めです。

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☆5.0:文句なし

☆4.0:人に進めたい

☆3.0:まあまあおもしろい

☆2.0:2回目は見ない

☆1.0:時間を返してほしい

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あらすじ

第二次世界大戦前の昭和8年、日本帝国海軍は超大型戦艦「大和」の建造計画に大きな期待を寄せていた。そこに待ったをかけたのは、海軍少将・山本五十六(舘ひろし)。山本はこれからの戦いに必要なのは戦艦ではなく航空母艦だと断言する。

山本は、天才数学者・櫂直(菅田将暉)を海軍に招き入れる。櫂直の数学的能力で、「戦艦大和」建設にかかる莫大な費用を試算し、その裏に隠された不正を暴くことで計画を打ち崩そうと考えたのだが、、、 

キャスト

監督・脚本・VFX山崎貴

原作:三田紀房

櫂直:菅田将暉
田中正二郎:柄本佑
尾崎鏡子:浜辺美波
大里清:笑福亭鶴瓶
大角岑生:小林克也
宇野積蔵:小日向文世
永野修身國村隼
嶋田繁太郎橋爪功
平山忠道:田中泯
山本五十六舘ひろし

本編感想・解説 ネタバレなし

めちゃおもしろかったです!

まず、これは戦争映画ではないです。いわゆる、戦争の模様を描いて銃撃戦や人が戦うシーンはほとんどありません。なので、戦争映画が苦手な人も十分楽しめます。

 

よかった点は、テンポが良い、浜辺美波が可愛い、内容が分かりやすい、浜辺美波が可愛い、前情報無しで見れる、浜辺美波が可愛いなど、色々あるのですが、、、

特に私が良かったと思う点は下記三点です。

 

①エンジニアの心をくすぐる展開

菅田将暉柄本佑の演技力

③想像を越える最後

 

①エンジニアの心をくすぐる展開

菅田将暉演じる櫂直は数学の天才なんですが、エンジニア経験はないのです。つまり設計や造船などの専門知識がなく、船の見積りや船の設計などしたことがない素人です。

 

そんな櫂直が「エンジニアの視点」から、船の費用を算出してく様が、エンジニアの私にとって非常に心地よかったです。

 

内容にはあまり触れませんが、そのプロセスが素人エンジニアとは思えない、ベテラン設計者のやることそのもので、これに関しては物語の後半のキーとなる展開につながります。

 

そして、私が新人エンジニアの時に上司から言われていたセリフが劇中にいくつもでてくるのが印象的でした。

 

・「まずはものに触れ自分の目で確かめる」

・「ものとデータが全て」

・「最初からできないと決めつけるのは良くない」

 

これらのセリフをエンジニアでなはなく、数学者・櫂直が言っていることが非常に印象的で刺さりました。

 

物語全体としてのテーマは

「戦争をしないためにはどうすべきか」

というのがあると思いますが

 

裏テーマとして

技術が衰退していると言われている

日本のエンジニアに向けて

「ものづくりの本質とは?」

と問うているようにも感じました。

 

エンジニアとして働く日本のサラリーマンにはぜひ見てほしい映画です!

 

菅田将暉柄本佑の演技力

人気俳優の菅田将暉さんは数々な役をこなしているなかでも、弟分的な役やバイオレンスな役が多いイメージです。(主観です。)

 

今回は「オタク気質な優等生」です。今までの作品でいうと『帝一の國』の帝一役に似てるかな~という印象です。

個人的にこういう役の菅田将暉さんが一番好きなので、よかったですね。

 

そしてなにより柄本さん最高でした。

個人的には2019年邦画の助演男優賞です。

 

櫂直が海軍に入る前櫂直が海軍に入った後物語終盤と櫂直への接し方が変わっていくのですが、その気持ちの変化の表現力が素晴らしくて非常に感情移入することができました。

 

ぜひ、柄本さんに注目してこの映画をみて頂きたです。 

 

③想像を越える展開

ネタバレになるので、詳しくは↓のネタバレあり感想で綴りますが、最後の展開は前情報なしでは予想できないと思います。そういった映画はグッと作品に引き込まれるので大好きです。

 

そしてその展開の先に、この映画が本当に伝えたいことが込められていて、最後の最期でこの映画は戦争を題材にした映画だったんだと気付かされます。

 

まだ見ていない方は

ぜひ、前情報無しで見てみてください。

 

本編感想・解説 ネタバレあり

※ここから先ネタバレがあります。

映画を観賞していない人は見ないことをオススメします。

 

 

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櫂直はすさまじい計算で見積もりの不正を指摘したあと

設計の欠陥も見抜くという天才ぷりを発揮します。

 

その欠陥を見抜いた後の櫂直の表情は印象的でしたね。

「誰も作れなかった巨大戦艦を実は自分が作ってしまったのでは、、、」

セリフはなかったですが、表情で誰もが読み取れる演技力。

 

そして

戦争はとめられない

軍人は戦争をしたがっている

日本人はおかしい

戦争が起こったあとのことを考えねば、、、

そのためには大和の存在が必要だ。。。

 

と怒涛の展開が繰り広げられます。

ここで戦争そして日本人の本当の恐ろしさという

戦争映画のメッセージ性が表れてくることとなります。

これがこの映画のテーマだったんですね。

 

一方で先述した通り、私は裏テーマを見出しました。

かなり偏見にまみれていますが

エンジニア要素が多く含まれた

エンジニア向け映画だということです。

 

櫂直は

戦争を止めることを目的

船の設計図をつくります。

 

しかし、結果的には皮肉にも

戦争を招く巨大戦艦「大和」を作り上げてしまいます。

 

つまり、意図していなかったものを作ってしまうのです。

 

戦争を止めるという目的を

達成させるためにはどのようなことが必要なのかという

調査と考えが不十分だったのです。

 

これはエンジニアとしてやってはいけないことです。

ものづくりの現場では、何のために作るかという目的が最も重要になってきます。

 

最終的に櫂直は

「戦争は必ず起こる。それをいち早く収束させるには大和をつくる必要がある。」

という考えに同調し大和を完成させることとなります。

 

今回の場合は空母を作れば戦争は止めれるという考えは間違いであり 

最終的には、戦争が始まった後

いかに戦争を収束させるかということが目的となります。

 

本来は

 目的の設定→そのためにするべきことの設定→計画→実行のプロセスであるべきですが

今回は

最初の目的が最後に変わってしまいます

 

結局なにが言いたいかと言いますと

 

物語序盤ではエンジニアとしての重要な要素を

ちりばめて主人公エンジニア感を演出しました。

 

しかし、最後にエンジニアとして

最も重要なことが欠如したが故に

思いもよらぬ方向に進む結果を描くことで

 

「ものづくりの本質は目的である」

 

ということを教えてくれる映画だったなあということです。

 

ものすごい偏った感想になってしまいましたが

エンジニアの方はこういう視点で見てみてもおもしろいと思います。

 

最後に

☆4.4/5.0

内容も普通に面白かったですが

これまでに経験したことのない

変な刺さり方をしたので若干点数高めです。

 

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☆5.0:文句なし

☆4.0:人に進めたい

☆3.0:まあまあおもしろい

☆2.0:2回目は見ない

☆1.0:時間を返してほしい

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