どうも。るーぼです。
高良健吾主演の
『アンダー・ユア・ベッド』
を見てきました!
感想を綴っていきます。
R18 の映画でないと描けない気持ち悪さ!
最高でした!
最初に点数発表
☆4.3/5.0
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☆5.0:文句なし
☆4.0:人に進めたい
☆3.0:まあまあおもしろい
☆2.0:2回目は見ない
☆1.0:時間を返してほしい
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参考ですが
私が思う映画の面白さの指標は
「どれだけ自分をその世界に引きずり込んでくれるか」
でありまして、圧倒的没入感を与えてくれる映画が好きです。
点数はこの指標に基づいていますので詳しくはこちらを参考にしてください。
プレミアムトーク
なんと運良くプレミアムトークイベントに行くことができまして、映画上映後に主演の高良健吾さんと高良さんと縁のある廣木監督が壇上でトークするという贅沢な時間を過ごさせて頂きました。
場所は新宿にあるテアトル新宿というミニシアターです。
大きい映画館では上映していない、おもしろい邦画に出会うことができるので超おすすめです。イベントも豊富で、演者さんがトークして頂けることも多々あって最高です。
今回の内容は高良健吾の歴史や昔の作品にも触れたりして、非常に興味深い内容でした。高良さんと廣木監督の信頼関係すごいな~、早く二人がタックを組む新作を見てみたい。
客層に関して、9割くらい女性のお客さんで圧倒されました。。。高良健吾さん目当てのファンの方たちばかりで、いつもの映画館と雰囲気が違いましたが、僕もいち高良健吾ファンなので堂々としてました笑
ちなみに、私が観賞した時は立ち見の方がおられるほどでして、徐々に上映する映画館が増えていく可能性あると思います。。(私が観た時は全国で3館だけでした。)
あらすじ
ある雨の日の無人のエレベーター。誰かの香水の香りで三井(高良健吾)は思い出す。この香り…11年前、たった一度、名前を呼んでくれた彼女のこと。誰からも名前すら憶えられたことのないこの俺を「三井くん」と呼んでくれたときのこと。人生でもっとも幸福だったあの感覚を思い出したい。三井は、彼女を監視することにした。彼女の家のベッドの下で、、、
キャスト
監督:安里麻里
安部賢一
三河悠冴
三宅亮輔
本編感想 ネタバレなし
個人的にものすごい面白かったです。
特に演者さんの演技が皆さん良くて、演技が良すぎて自分の中で高得点な映画になりました。
ただ、暴力の描写がけっこうエグくて、邦画っぽい生々しさとか、バイオレンスな描写とかそういうのが駄目な人にはオススメはできないかもです。
DVの描写多いので、物語を通して胸糞なシーンも多めなので
苦手な方は多いかもしれません。。。
しかし、それでも多くの人に観てもらいたいと思うほど最高な映画でしたので、苦手そうな方もぜひ挑戦して頂きたい。
よかった点は大きく2点です。
②物語の始まり方と終わり方
高良健吾さんはもともと大好きな俳優さんで特に好きな作品は『横道世之介』で、屈託のない笑顔で優しい役の高良健吾さんが最も好きでした。
一方で、今回は作中で笑顔がほとんど出てこない
ひたすらストーカーを続ける気持ち悪い三井君を演じているのですが
笑顔の無いきもい高良健吾も最高ですね!
「無表情」という表情は一種類だと思ってましたが
この映画の中で、高良健吾さんは無表情をいくつも使い分けていたように思えます。
そして、ある行動をするかしないか選択をしなければならず葛藤するシーンがあるのですが、その時の演技は観ている人をグッと作品に引き込む迫力がありました。
そんな高良健吾さんも良かったのですが
この映画で度肝抜かれたのが西川加奈子さんです。
この映画で高良健吾さん演じる三井君がストーカーをする相手女性の千尋役を演じているのですが、初めて拝見しまして非常に魅了されました。
・序盤で華やかな女子大生
・中盤以降でDVをうける幸が薄い主婦
の陽と陰の二役を演じているのですが、この演じ分けの質が高くて、これもまた作品に引き込まれました。
陽の千尋は華やかですごく綺麗で笑顔も可愛くて、それだけで魅了されましたが、そこからの地味な主婦の陰を醸し出す姿は表情だけでなく姿勢や仕草、オーラまで変わり果てた姿で、この演技の幅はベテラン女優さんの風格すらありました。
この千尋の陽と陰の二役の対比がしっかりと演じれないと
物語の根幹が揺るいでしまうほど重要なところだと思うので
すごい大役だったと思いますが、西川可奈子さん素晴らしかったです。
正直、この人の演技を見に行くだけでも映画館代金の元がとれると思います。
あまり映画に出られていないようなので
今後注目していきたいです。
②物語の始まり方と終わり方
まず、物語の始まり方ですが衝撃ですよね。
『アンダー・ユア・ベッド』という作品名通り、ベッドの下から始まります。
ストーカーしている女性のベッドの下で、軋むベッドを下から掌で感じている高良健吾。
こんなん始まり方で、惹き込まれないわけがないでしょう。
これは私が変態だからですか?
そうでないと信じたい。笑
その後、高良健吾さんの語りで過去の出来事や状況が説明されていきます。
この語りは賛否があるかなあと思います。こういう映画は語りがないと難しいのは分かりますが、語りの入れ方は少し思うところがあって、それは後述するネタバレあり感想で綴ります。
あとは物語最後の終わり方が最高でした。
これを言ってしまうとネタバレになってしまうので、詳細は下記で綴ります。
少しだけ触れると、この映画の三井君は一貫して一つの目的があるんですが、最後のシーンはそれが深く関係していて物語としてまとまっていると思いました。
そして、終わり方が良い悪いは別として、最後の高良健吾さんの表情が素晴らしいです。今まで観た映画の中で、表情であそこまで感情を表現している演技は見たことなかったです。
どこかの本人のコメントか何かで見かけましたが
「泣かない演技」を心がけたそうです。
なんか一般人の私には深すぎて分かりませんが、漠然とその演技の凄さの一端は私も感じとれました。
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本編感想 ネタバレあり
※ここからネタバレありです。まだ本編を見ていない方は自己責任でお願い致します。
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物語の終わり方について最初に触れます。
最後、三井は千尋の夫を殺して、DVに苦しみ絶望の淵あった千尋を救います。
そして、警察で事情聴取を受ける三井君の元へ走ってきた千尋はこう呼びかけます。
「三井君」
最高でしたね。
千尋の三井への認識はただの近所の熱帯魚屋さんでした。
夫が死んでから、三井君の部屋で大学の頃の写真を見つけ、初めてそこで夫を殺してくれたのは大学の同級生である三井君であると認識します。
一方で、三井はずっとある一つの目的のために
ストーカーをやっていました。それは
「三井君」ともう一度呼ばれたい。
その願いが最後に叶うんです。
映画を見ながら着地点を色々予想していて
その中でも個人的にはベストでした。
最後まで胸糞で終わる邦画もある中でこの映画は個人的に最高のハッピーエンドでした。
次に、語りについて。
少しネガティブな意見にはなってしまいますが
語りが多いかなあっていうのが気になりました。
語りが入る場合は大概、いつ、どこから語っているかが明確なことが多いです。
例えば、ある事件の後に事件当時のことを刑務所から語るとか。
今回は割りと、その時の心の中で思っていること、自分の心情を語っていることが多かったです。まあ、高良健吾のシーンはほとんど一人のシーンなので語りをいれることで単調にならないようにしてる効果はあったと思います。
だけど、映画としてはそこを役者の表現力で描いてほしいかったというのが正直なところです。今回の場合はなかなか難しいですけど、なるべく語りを減らしても高良健吾さんならできたかなあと。
あと千尋さんも数回ほど語りのシーンがあるんですよね。そこは語りなしでやって欲しかったです。。。
毎月10日の花が嬉しいというところとかは赤ちゃんにしゃべりかけるなどで簡潔に表したりして。最後の三井くんを思い出したところは語りなしで表情だけで十分だと思います。。。
本編通して、三井くんの映画だったので
千尋さん主観の語りが入ると少しぶれてしまう感が否めなかったです。
下手に双方の語りがはいると
その後二人が助かるとか、結ばれるという変な予想もしちゃいますし。
まあ色々感想言わせて頂きましたが
ここまで言わせるのには理由があって
それは高良健吾さんと西川可奈子さんの演技が非常に素晴らしかった!
これだけの表現力がある方たちの表現だけで、世界観だけで、物語を完結させてほしかった!というのが正直な感想です。
総評
☆4.3/5.0
ネガティブな感想も綴りましたが
かなりの高得点でした。
西川可奈子さん期待大です。
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☆5.0:文句なし
☆4.0:人に進めたい
☆3.0:まあまあおもしろい
☆2.0:2回目は見ない
☆1.0:時間を返してほしい
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でわ、また。